「南部パタゴニア前編。①と思いきや②、③」

パタゴニアと一言で言ってもピンポイントな地名では無く、チリとアルゼンチンの広域に渡り、南下すればするほどフィヨルドが深く入込んでいて、小さな島や氷河が散らばっているという、結局何が何だかわからんくらい広い大自然エリア。
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そんなパタゴニア最も有名な自然派観光名所で大味な3点セットは、①「ペリート モレノ氷河」、②「フィッツロイ山」でアルゼンチン、③「トーレス デル パイネ国立公園」でチリに再入国。
もう、パスポートのスタンプを押す場所が無くなって来た。。。って言うのに、またアルゼンチンに再入国で、さらに南緯を上げると、「よく覚えとけ!」とあの友人の父が8歳の時に言い放ったあの「マゼラン海峡」。そこを船で渡ると南米最南端の島「フエゴ島」、さらに南下すると、「Fin del mundo,世界の果て」と証されるアメリカ大陸最南端の町「ウシュアイア」という感じ。
さら~っと、バスに乗れば楽なのにねぇ~。

コレを我が家は、パタゴニアの冬空の下、相変わらずほぼヒッチハイクで駆け抜けた。
というか、そういう星の下というか。。。これまた面白い展開になった。
観光名所が端折ってあるヒッチハイク旅ブログ。
全く参考にならないねぇ~このブログ。(笑)
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ようやくホッと一息な時間。
最近、この全く参考にならないブログを楽しみにしている♪という稀有な方が世界に3名もいらっしゃるという事を知ったので、熱くブワァ~っと書き出そうと(笑)
お時間許される方、どうぞごゆっくり、お付き合いくださいませ。
Walk in the rhythm of the worldで。
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2日間1000kmを共にした小麦粉トラックの運転手、面白いアルゼンチン人だった。
普段ヒッチハイクすると、車内でまずは自己紹介的な流れになるので、「日本を、2007年に出て4年以上旅してます。」と、言うと、大半は「はぁ~?えっ~?」って展開になるのだが、このトラック運転手の一言目は、「中東で、ウサマ ビンラディンに会ったか?一緒にピースで写真撮ったか?」だったのだ。
そんな大物の小麦粉トラック運転手と大きなハグで別れ、我が家は大味3点セット①「ペリート モレノ氷河」の拠点となるLagoアルゼンチン湖畔の町「エル カラファテ」へ向かう分岐点。太陽が出てない曇り空の日は寒い、風が冷たく心底から冷える。これ以上南下するのが不安になるような寒さの中、親指プレイ開始。
移民ボリビア人が乗せてくれた。「いやぁ~今日は寒いねぇ~」とドライバーは徐にウイスキー。ハードリカー回しのみの車内。寒いから飲酒運転は仕方ないのか、そういえば小麦粉トラックドライバーもワイン飲んで運転してたなぁ~。
「エル カラファテ」まで後100kmの地点で乗り継ぎ。残り100kmなんて余裕じゃぁ~んとぶっかましてたら。。。
これが本気で厳しくてなかなか車が見つからなかった。親指プレイで無く、ガソリンスタンドで聞きこみ頼み込みしてもツーリスティックな場所への移動はハードル高く、最大の難所R40を回避したルートR3からのアプローチでも困難を極め。。。空腹と寒さの中でアルゼンチンが嫌いになりそうだった(笑。夕方から5時間経過の夜10時、ようやく1台の車が乗せてくれた。パラグアイ人夫婦だった。車内は、とても暖かかった。
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這うようにしてたどり着いた「エル カラファテ」で、カメラマン&シェフの旅友人とバッタリ再会し、大味3点セット②「フィッツロイ山」トレッキングに誘われたので3人旅スタートで、拠点の町「エル チャルテン」へ。
さすがに、3人+山荷物なので、ヒッチハイクでは無くバスで行く事に。
という予定でいたが、端っから我が家はバスに興味が無い。なので、バスの時刻表どころか。。。バスターミナルの場所すら知らない。完全に旅友人に任せていたら、バスターミナルには着いたものの、肝心なバスがすべて10分前に出発してしまった後だった。
やはり、ヒッチハイクをする星の下に生まれたんだと。。。(笑。
吐く息白く、そんな息を呑むほど美しいピンク色に輝く朝焼けの中、歩いて2kmほど(?)町の入り口ポリスチェックのヒッチハイクポイントへ。(バスターミナルは知らないけど、ヒッチポイントは確認済みだった(笑)
先日の困難なヒッチハイクが、トラウマになりかけているこのハードル高き町「エル カラファテ」から「エル チャルテン」へ。有名観光名所ダブルヘッターなルートを3人+山荷物で、果たして乗せてくれる車なんぞあるものか??と、いつもどおり親指プレイ。カメラマンの旅友人もいることだし、この際、親指モデル撮影大会開催、するとフランス人一人旅レンタカーがどどぉ~んと横付けし、共に②「フィッツロイ山」へ。このフランス人、いきなり迷子になり空港に到着しちゃってたけどね。c0158636_6512411.jpg
紅葉レッドカーペットがゴージャス極める裾野に、雪を被った冠は、美しい聖域フィッツロイ。
アルゼンチンに入国して以来、大草原というか不毛の大地のサバンナが景色の大半を占めていたので、突如、突起した岩山と氷河な地形にウットリ。カッコイイ山だなぁ~。男前だよ、フィッツロイ。
本当に、いい時期に来たなぁ~ってシミジミ。
神を感じさせる領域の山。見たものの眼は興奮で瞳孔が開き、平伏すかのように謙虚になっていたトレッカー達。さらに、この寒い時期に山でテント泊している数少ないトレッカー達は、お互いリスペクトしあっていて、大変気持ちの良い浄化トレッキングだった。しかも、パタゴニアのトレッキングは、標高が1000mt前後でも、標高3000mtくらいを思わせる景色が、お手軽にわずか3時間のトレックで楽しめちゃうので、ついつい荷物が嵩んでもピクニック気分で、ここぞとばかりにアルゼンチンワイン&豪華キャンプ料理。今回、同行した旅友人がシェフという事もあって、華やかなキャンプ料理だった。しか~し、彼はビックリレベルで雨男だった。。。2日目は横なぶりの雪。。。吹雪でホワイトアウト(笑)
彼が去った3日目は、大雨だった(笑)
それでも、ここはパタゴニア。天候がコロコロ変わる。雲が空で踊るよう。
啄木鳥が番いで4羽も!目の前でコツコツと音のセッション。見えない木の中のどこに虫がいるかをどうやって知ることができるんだろう?ピンポイントでコツコツ穴を開けて虫を取る。オスが必死で獲得した極上の虫を、当たり前のように歌いながらメスがやってきて、そいつを戴いていた。ん~啄木鳥のアモールもラテンだね(笑)
カラフルな大自然の大讃美。すべてが美しかった。
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で、大味3点セット①「ペリート モレノ氷河」の拠点町「エル カラファテ」へ戻る。
旅友人の雨男が町から去った次の日は、驚くほど輝く太陽の快晴!青い空!申し訳ないけど、ありがとう(笑)
「エル カラファテ」から「ペリート モレノ氷河」までは、80km1時間ほどの距離だが、大半はツアーかバスで行く日帰り大観光名所なので、個人で行く車が少なく、ヒッチハイクが難しいと聞いていた。しかも、これまでのヒッチハイクはアルゼンチン人が乗せてくれた例が少ない。なので、ここは珍しく「往復日帰りバス」で行こう♪と決めて早起きして張り切っていたのにも拘わらず、バスに乗り遅れた(笑。
バスターミナルまで歩いて15分以上かかるのに、バス出発時刻5分前なのに、宿でお茶をすすっていた。(笑)
いやぁ~ バスって、定刻に出発するもんなんだねぇ~。(笑)
で、バスが通るルートの道に先回りして、バスをヒッチハイクすれば良いんじゃないかという代案が生まれ(ボリビア人がバスターミナル使用料をケチるためにやっていたのを思い出した)、先回りして道で待って見たもののバス1台も来ず。。。
そもそも、バス出発時間を勘違いしてた我が家。。。もう、どこまでもヒッチハイカー。(笑。
やるしかないよね、いつもの親指。天候は、青い空!完璧な氷河日和!
で、難所と言われてバスに乗るつもりだったルートだったのに、意外にもアッサリ乗せてくれる車。ヒッチハイクは運だね。もう、わからんね。そして、アルゼンチン人ドライバーだった。
乗せてくれた車は、パタゴニア全域端から端まで、携帯電波とインターネット電波が届いているかを確認する仕事をしているスマートなおじさん(といっても5歳しか年かわらんけど)。
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c0158636_6572498.jpg快晴の観光日和②「ペリート モレノ氷河」までの道中、仕事を兼ねていろんな僻地へ連れてってくれた。大牧場主のガウチョ(カウボーイ)のお宅や、人が全くいないロカ湖では野キツネに出会い、あのパタゴニアにしか生息しないワナコに「おいで~」と嫁が両手を広げたらハグできちゃったり。ワナコと嫁は恋に落ちた。野生ワナコは人に寄り付かないので、獲つけされているのか?旦那もワナコとハグしたい!と近づくと、唾をペェッ!っと引っ掛けられ、メガネが臭い唾液で真っ白になり、さらに両前足で飛び蹴りを食らった。ん~ワナコのアモールも情熱的なラテンだね(笑)
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そんなこんなで②「ペリート モレノ 氷河」。さすが大味3点セット(我が家が勝手に命名)なだけあって、入場料100ペソで展望台から眺められちゃう気軽さ。
それはそれは、青く透き通った巨大な生き物が、雪の白い峰々から降りてくるかのような、静と動。
そこに圧縮された時間の経過が考えられない瞑想的領域。冬の低い太陽が横から光を透す。時間が外れる。
もう宇宙、パタゴニアの空は、球体を感じるよね。
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これだけでも、もう十分大満喫で感謝感謝だったのだけれど、このヒッチハイクで行きも帰りも乗せてくれたアルゼンチン人のおじさんが本当に良い人で。次の日、なんと!宿まで迎えに来てくれてチリ国境まで乗せてってくれるという、前代未聞の予約お迎え付きヒッチハイク!もう親指しなくて、ドアチャイムだよ。
嬉しさあまりに、アルゼンチンワイン飲みすぎちゃうよね。チリワインは低予算でも美味しく楽しめるけど、アルゼンチンワインは低予算だとテイストも良くないし悪酔いするんだそうだ。
で、我が家は次の日、迎えにきてくれたおじさんのヒッチハイク車の中で爆睡。(笑)
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で、ヒッチハイクを乗り継いでチリに再入国し、③「トーレス デル パイネ」の拠点の町「プエルト ナタレス」へ。そこから150kmほどで、トレッキングの入り口。もちろんヒッチハイクで。
山でネズミ駆除の仕事をしている人が乗せてくれた。ブエン トラバホだよ!そうそう、パタゴニア南部はキャンプ場にネズミが徘徊するのだ。カメラマン&シェフで雨男の旅友人は、②「フィッツロイ山」トレッキングの際に、寝てる間にテントの中にネズミが侵入してきて、マットを齧られ、さらにバックパックの隙間からネズミが入り込んだらしく、パンまでの噛み千切られたというネタ満載ズッコ家雨男だったのだ(笑)
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「トーレス デル パイネ」の工程は、本来は船で渡るエリアを1泊2日かけて歩き渡り、3泊4日。
この国立公園は、今年の1月に大きな山火事あり、大部分が灰となってしまった。トレッカーがノグソした後始末の紙を燃やしたら、この大惨事と聞いている。生き物がいない黒い山、流れる小川には煤、呼吸しても新鮮な空気でなく焼けた匂い。。人間の肉体だって4割焼けどしたら死にいたるんだから、山だって一緒だと思う。大やけどを覆ってしまった山は、切なく空しかった
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けど、そんな事を言ってられないくらい晴天だった!あの雪や雨や強風という辛い天候の前情報ばかりな「トーレス デル パイネ国立公園」が朝から晩まで快晴!無風!すごいラッキーだった。青空や朝焼けに映える姿が見られた。
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c0158636_714771.jpgしかし、夜はマイナス6度。我が家の寝袋はマイナス10度対応なので、余裕かましてたが、テントは夏用。。。すべて凍った。凍結キャンプ。明け方は、本当に寒くて寒くて寝れなかった。トレックも凍結してるところもあった。
で、3泊4日で周りきり、さっさと町に帰って暖かい部屋で!ベットで寝たい!とワクワク期待してたのだが、時はすでに遅しで、バスも無く、ヒッチハイクの車も無く。。。夕方7時、もう夕暮れ。。。
山の入り口の警備隊の敷地内で、野宿する羽目になった(笑)
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まぁ~キャンプも野宿も同じなんだけど。。。帰る気満々だったので、おまけの1泊マイナス6度は辛かったc0158636_7162378.jpgなぁ~。必死にポジティブに言うならば、野宿場の朝焼け、遠巻きのトーレス デル パイネが美しかった。野性のスカンク、フラミンゴが近かった。メキシコへ渡るフラミンゴ達、ボリビアのウユニ塩湖で見たフラミンゴ達も同じルートなんだろう。私達も10ヶ月かけてメキシコから渡ってきたので、フラミンゴに共感を持ってみたり。
それでも、懲りずに翌日、貴重な1台の説妙なタイミングでヒッチハイク成功「プエルト ナタレス」の町へ戻る。
その夜、ホームステイ先の家族とフランス人&香港人の手料理ディナーを招待してくれた。クタクタに疲れ冷え切った体に、世界3大料理の2大フレンチと中華を一晩で味わう。思いがけない嬉しいおまけの1晩だった。たった5日間の山篭りだったのに、現世に来たような、便利や快適が身に沁みた。(写真上:何故か白い仮面を被ったような柄の牛たち。鳥肌実牛。写真下:草食系ジャニーズ馬。)
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パタゴニア大味3点セットは、すべて終わった。
後は、アルゼンチンのアメリカ大陸最南端の町「ウシュアイア」へ向けて、再び親指を立てるのでありました。

つづく。
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by laidbacktrip | 2012-05-03 06:46 | アルゼンチン
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