「泥棒@パナマ(長文)」

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人種のコスモポリタン「パナマ」
太平洋の海風が街中に吹く気持ち良い都会、海沿いの高層ビルが海面に移る。
空港の様なバスターミナル、ディズニーランドの様なショッピングモール、アメリカ資本のファーストフード店舗が点在し、再生された美しいコロニアル旧市街、地元民も恐れるヒップホップなゲットー通り。
アメリカ大陸の一番細くなっているところ。中米と南米の架け橋、マヤ民族とインカ民族の架け橋。
そして、太平洋と大西洋を繋ぐ、世界中の物流交易地点「パナマ運河」が最大の観光名所な、「パナマの首都、パナマシティー」
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もう、黒人も白人もアジア人もラテン人も混血でごっちゃ混ぜ。アメリカ、ヨーロッパ、ラテン、中国ごちゃ混ぜ。
そんな中、今日は年に1度の「コロンビアからの独立記念日」で、町はラテンなリズムのパレードで色めきだっていた。しかし、コロンビアから独立したパナマの首都は、今やコロンビアやベネズェラからの移民、カリブ海の島々からの移民が多い。
記念日カウントダウンを、仲良くなったパナマ人達と過ごした。スペイン語圏のラテン顔なので、全員がパナマ人だと思っていたが、チリ人やボリビア人だった。彼らからしたら、アジア人の細分化国別が付かないのと同じく、こちらからしたら、ラテン一括り。
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仏教寺院、ヒンドゥー寺院、モスク、シナゴーク、キリスト教会、インディアン、いろんな宗教建築物もパナマシc0158636_1361724.jpgティーにはある。
「だから、パナマシティーは、人種差別が無いんだよ。」と、出会ったパナマ人は誇らしげに言う。
そう思う。
そういう思いを何度も経験した。アジア人偏見が無い。
バス内で、黒人青年が嫁に席をサッと譲ってくれた時もあった。
地図を広げているだけで、どこへ行きたいんだ?とか、バス車内でキョロキョロ外を見てるだけで、どこで降りたいんだ?とか。
ものすごく、人が良い。思いやりがあって親切で陽気なパナマ人。
もしかしたら、パナマ人じゃないかもしれない。見た目じゃどこの国籍の人かわからないよ。
どこでもいいよそんなの。
今更、国籍や肌の色や宗教じゃないんだよ。眼だよ。心だよ。

c0158636_1383175.jpgこの町の貧富の差は大きい。
関税が低いため、物価は安い。食事も美味しい。お隣の国コスタリカから比べるとホッとする。
ブランド品免税店も街中にあり、貧富の差に応じて買い物天国。
0.99US$でTシャツが買える。下着は0.49US$、サングラス1.99US$。しかも、可愛いしクォリティーもソコソコ良い。全部、新品の価格。今まで旅してきた中で一番安いと思う。(中国製だが、中国より安い!)
日本では26000円の某ブランド品が、160US$と、ほぼ半額。ちゃんとした品も買える。
パナマ人、こんな暮らししてたんやな~!ハワイやん!(行った事無いけど 笑)
だから、物乞いとか浮浪者も、割りと小奇麗な身なりをしてる、アフリカやインドみたいに露骨じゃない。
しかも、急成長が生んだ貧富は、昨日今日ドロップアウトした人達もいるので、生きていくための手段を選ばない。
高層ビルが高ければ高いほど、影の部分が濃くなる。。。


そんな経験もした。
c0158636_13103563.jpg「コスタリカ」のカリブ海側から、「パナマ」入国。中米南部旅には欠かせない恒例のフライトインフォ提示の義務も交わして、あっさり入国。
ローカルバスと快適なミニバスを乗り継いで、コーヒー農園と火山で有名な「ボケテ」へ。
「パナマ何とかコーヒー金賞」受賞のコーヒー豆たちが、このエリアから生まれる。コーヒー農園ハイキングな名産地。標高1100mt程度の涼しい高原リゾートで野天温泉。町から車で30分くらいかな、ヒッチハイクで行った。バスもあり。
湯上りには、関税が低いため、異常に安いビール(1缶40円)パナマ国産ビール美味い。
南米チリやアルゼンチンのワインも、もちろん安い。美味い。(写真右と下:山岳民族グアイミー達)
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そして、近代的2階建てバス、飛行機内のような清潔度で寒すぎる冷房の夜行バスで、クシャミしながら蒸し暑い首都「パナマシティー」朝到着。最大の観光名所であり、パナマ経済発展の鍵「パナマ運河」のオペレーターが職業のパナマ人がお迎えに来てくれた。太平洋とパナマの街並みが一望できる、庭付き一軒家でハイソサエティーなホームステイ生活。

ジャンクフードではなく、パナマのローカルフードが食べたい我が家を、朝から行列ができるローカル食堂へ連れてってくれた。
南国フルーツの絞りたてジュースもあれば、朝食から肉!というメニューまで、ショーケースの中を指差しオーダー。しかし、米食は朝食でなく、昼食からだそうだ。パナマのトルティーヤは厚さ1cm。揚げパン、野菜卵炒め、チーズ(これ以外、全部肉食メニューだった)を皿に乗せてもらい、食べていると。。。
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我が家の席の横を、背後からス~っと通り抜けた男が、嫁が食べている皿の上のチーズを素手で掴み、素知らぬ顔して持ち去っていった。
あまりの突然の出来事と、お見事な泥棒技に唖然。。。
チーズ泥棒よっぱど、お腹が空いていたんだろう。

周りの席のビジネスマン達が躍起になり、店員に事情説明。
混雑する時間帯だったためか、「アジア人の女性の皿にあったチーズが持ち逃げされた~!」と、事がデカクなる。
ショーケースの向こう側の店員も、調理場の人も、行列のお客さんもざわめく。ラテンだ。

いやいや、被害は食べかけのチーズだけなので。。。別に構わないんだけど。。。
店員が嫁の肩を抱き、慈悲心たっぷりな表情で同情してくれるが、スペイン語がさっぱりわからない。
食べかけのチーズで。。。大げさなほどの慈悲心。
チーズを盗まれた嫁は、そんなに落ちこんだ表情してないよ。
むしろ、我が家二人とも笑っているのにね。

すると、チーズ泥棒が店の外に戻ってきた。何食わぬ顔して歩いているのが、ガラス張りの店内から見えた。
放火魔が放火現場に戻るかの様に、店内の様子を覗きに戻ってきた。
一人のビジネスマンが、「犯人だぁ~!あいつだぁ~!」と叫ぶ。
食堂内が、ぐわぁ~っとざわめく。
調理場から、肉きりデカ包丁を振りかざして、「犯人はどこだぁ~!」と、コックが外へ出てきた。

実は、みんなこの状況を深刻になんて受け止めてない。
一つの劇場のように、各々の立ち回りを楽しんで笑いに変えている。ラテンだ。
我が家も、大爆笑せずにはいられない。
あっぱれラテン魂。
すると、食堂の店員が、新しいチーズを皿に盛りつけてサービスしてくれた。

すっかりお気に入りになったこのローカル食堂。昼食も行った。
パナマ人の店員は、伝統的衣装を身に付けている。美味しいパナマ料理が気軽に安く食べられるから。
店員は、「このアジア人、今朝チーズ泥棒にあったのに、懲りずに、また来たのよ!」なんて笑ってお客に言いふらしている。ラテンだ。
「嫌な思いしたはずなのに、再度ご来店ありがとうございます」ってな感じなのか?今度は、コーヒーのサービスを頂いた。
パナマ人は、何だか日本人みたいな心配りが出来るんだな~。
でも、本当はどこの国籍の人だかわからない。ラテン顔ではあるけれど。。。

そんな昼食は、目の前のテーブルの男性がヤラれた。食いかけ泥棒だ。c0158636_13141561.jpg
小奇麗な身なりのおばちゃんが、イキナリ男性の食べている皿の上のライスを手掴みでガァ~~っと掴んで、店を出ていった。
流石に、男性も、周りのお客さんも、唖然。。。
1日で2度も、食いかけ泥棒を見た。
行列のできるローカル食堂は、泥棒にも人気なんだろう。
有り余るほどのファーストフード店や、魚介市場のレストラン(写真右:激ウマなセビッチェが1US$オススメ!)では、食いかけ泥棒しにくいだろうし。
身なりは小奇麗だが、お腹をすかした人達が沢山いるのだろうか。。。
空腹の都会。


「パナマシティー」初日の出来事だった。
被害が、チーズで済んで良かった。
横にあったバックじゃなくて良かった。と、ホ~ッと胸を撫で下ろす。
南米に向けて、気が引き締まった。

それでも、人種のコスモポリタン「パナマ」は面白い。我が家は大好きだ。
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by laidbacktrip | 2011-11-06 12:17 | パナマ | Comments(0)
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